終わりのクロニクル⑤<下>

いよいよ我らがクロニクルの「終わり」が始まってきました。
ついに”軍”と全面に衝突し、そして消えていく命、冴え渡る佐山節、飛ぶ等身大新庄シーツ。
いつもの通り最高です。
今までの前提全てを覆すような展開にもびっくりしましたが、それを持ってくるまでの引っ張り方等の展開もうならされました。
感想っぽいものはいくらでもあるのですが、まとめるなら「最終回っぽかったなあ」。
お約束となった佐山の口上「進軍せよ!」から始まる怒涛の反撃はもちろんいつにも増して華麗で、最近は出番のなかった各G関連の人々が一人ひとり見せ場を作って、最後は再び佐山自身が新庄とともに締める。
いままでのどの下巻のまとめ方よりキレイにまとまったと感じました。
ラストシーンは予想できていても目に涙が。


しかし、これは「終わりの始まり」に過ぎません。これまでバンバン貼ってきた伏線は、幾分か晴れてきているとはいえ今だ解決したわけでなく、またハジの質問に対してもあくまで答えを先延ばししただけです。
おそらく、年末に出る次の2冊あるいは3冊でこのシリーズも終了でしょう。
「電撃最厚」の名をほしいままにここまで繰り広げられてきたストーリー、それがどういった終焉を迎えるのか、そして佐山特製新庄グッズは市販されないのか、本当に楽しみです。