HERO

人気ドラマが劇場版で再登場。
当時もちゃんと見てたわけでもないし、楽しめるかちょっと不安でしたが、全くの杞憂でした。


ややスパンが長いとはいえ作品や出演陣の名前だけで十分に観客は確保出来るでしょうが、その何倍ものエンタテインメントを与えてくれる映画でした。
OPから、いい意味での「邦画らしさ」でぐっと心をつかんで、それを決して最後まで離さない。
「これで勝ったか!」と何度も思わせながら、しかしなかなか決定打とならずにストーリーが進んで行きます。しかしそこにダルさや嫌味さを感じさせず、もちろんクライマックスはばっちりキムタクが決めてエンディングもグッド。そんな「スクリーンと観客の距離をちゃんと理解した」素晴らしい映画でした。
作品ファンやドラマファンはもちろん、幅広い層の人が2回3回見ても楽しめる作品だったと思います。


個人的に印象に残ったのは、事務室(でいいの?)の中央から全体を俯瞰するカット。四隅のに対称的に配置されたドアとあいまって面白いなぁ、と思わされるシーンでした。あーゆー誰にでも撮れそうでなかなか出来ないカットを効果的に使って、各人をきっちり「俯瞰」する様にセンスを感じました。