魔法少女リリカルなのは DVD Vol.5

魔法少女リリカルなのは Vol.5 [DVD]

魔法少女リリカルなのは Vol.5 [DVD]

DVDシリーズもついに完結しました。全5巻で3・3・3・2・2話ずつ、2話のほうは3話より値段も安く、最近の「1クール全7巻」とかに比べて何気に良心的なキングさんでした。


この作品を初めて知ったのは去年の奈々夏ツアー@大阪にて配布されたチラシだったのですが、そこにあったキャストと絵を見ただけですでに見ること確定。
初回の気持ち悪いくらいの動きのよさにまず驚き、序盤は正直「CCSの二番煎じ」的な見方をしてしまった面もあったのですが、フェイト登場以降の展開は見事としかいいようが。
作画レベルが一時期崩れてしまったけど、それでもラストの盛り上がりに向けて再び持ち直して戦闘時の紋章展開など華麗なシーンを演出してくれたし、キャストや楽曲に関しては今更言わずもがな。そして新たに「杖萌え」というジャンルを開発してくれた作品でもありました。


フェイトがかわいくてかわいくて仕方なくて、最終話の「なまえをよんで」ではもう涙なしでは見れないくらいかわいかったのですが、しかしそこがこの作品の残念だったところ。
フェイトの魅力とは最終的にその一途さに帰結するのですが、終盤、明らかに「主役」であるなのはが、「ライバル」であるフェイトにストーリー上の比重で負けていました。
基本的な展開は同じであったとしても、もうちょっと「なのはが戦う理由」というものに重みを持たせて、主役としてフェイトのそれのダーティーさに応えうるものであって欲しかったです。


でも、それを差し引いた上でもやはりこの作品は自分にとって昨年最高の一作として「萌えアニメ」として初の殿堂入りをした作品です。
繰り返しになりますが、最終話のあのシーン、


「だけど私、どうしていいかわからない。だから教えて欲しいんだ、どうやったら友達になれるか。」
「簡単だよ、友達になるのはすごく簡単。名前を呼んで。」


2人のよさが最高に引き出されたこのシーン、それまでのハードな戦いから一転した平和な世界で交わされるやさしい言葉。このセリフを聞いた瞬間、マジメにテレビの向こう側の2次元の世界に行くにはどうすればいいのか悩んだほどでした。
もちろん、このシーンがいいのはそれまでがあるからで。12話で挿入歌「Take a shot」をバックに共闘する2人はもちろん、それまですれ違いながら戦ってきた2人の過去があるからこそ、このシーンに感極まるものがあったのです。


TVシリーズ終了後はドラマCDで補完があり、イベントもあり、そしてその時発表された「第2期製作予定」の言葉。サントラには2つの杖のサウンドがばっちり収録されてて、もう完全にキングレコードは「ユーザーが望んでいること」を完全に分かりきっています。最高です!極上です!


ただ、この巻の映像特典にあった、リリカルパーティーの様子はもうちょっと入れて欲しかったなあ。OPのナレーションとか。
いきなり唐突にゆかりんの「全員集合」とか見せられても、参加者以外わかりませんから!
でもやっぱり「ヴァァァァァァ」はよかった。とてもよかった。